【農業日記】台風の後、稲の状況


======お知らせ==================================
新米「福富の夢」ご予約の受付けを終了しました。
詳細は以下の記事をご参照下さい。
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8月25日に九州を縦断した台風の影響が、広島でも思いの他大きく、
ユニティ自然農園の水田では、稲の2割ほどが倒伏しました。

周辺の水田で倒伏したところは少なく、その他のこともあり、今期の栽培方法に課題があることが分かりました。

【課題】

現在発生している課題は
1)いもち病(稲熱病)の発生
2)倒伏
の2点です。

1)いもち病

いもち病は、カビによって起こる病気で、稲の維管束を詰まらせて栄養分の流れが阻害されます。
その結果、葉が枯れたり、籾が充実せず穂が白くなったりします。

【写真】いもち病 imoti-ha
穂いもちと葉いもち
写真の出典)「愛知病虫害情報」http://www.pref.aichi.jp/byogaichu/seitaitoboujyo/0-ine/imoti.html

過湿や窒素分が多い場合に起こりやすく、通常は農薬による予防が行われています。

以前からいもち病の気配があり、葉いもちに罹った株が多かったのですが、それほど重傷にならず、たくさんの穂がつきました。
しかし出穂後に雨の日が多く、穂いもちが発生して白穂(籾が成熟せず穂が白色になる)が増えていました。

↓いもち病で実が入らなかった穂(白穂)
【写真】稲の稲熱病

今回、ユニティ自然農園の水田におけるいもち病発生の要因は、

要因1)耕作放棄地から水田に転作した初年度は、土中の有機物が急速に分解するために過肥になる場合がある(乾土効果)。
要因2)過肥の場合、いもち病が起こりやすい。
要因3)コシヒカリは食味が良い反面いもち病に弱い品種である。

などで、経験不足から予防的な選択(品種、栽培方法)ができなかったため、いもち病の発生を防げませんでした。

↓全体の3〜4割が白穂に。(8月20日頃)
【写真】稲のいもち病

2)倒伏

倒伏については、

要因4)コシヒカリはもともと草丈が高く、過肥条件で草丈が大きくなると倒伏リスクが増える。

ということがあり、要因1と合わせて、耕作放棄地を水田に戻した初年度にコシヒカリを選ぶことはリスクが大きいことを、倒伏してから農家の方に教えて頂きました。
倒伏の問題は刈り取りのしにくさや品質の低下で、いもち病ほどの収量の低下の原因にはなりません、

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【考察】

出穂時点ではかなりの豊作が期待されたのですが、現状では当初予測の4割ぐらい(3〜400kg)になりそうです。
いろいろな経験があれば対策ができたのでしょうが、水稲栽培は様々な条件が絶妙なバランスでなされていることが、今回のことで良く分かりました。
良い勉強になりましたが、病虫害がこれほどとは・・・。
言葉になりません。

農家の方が化学肥料を使って最適な肥料分に調整したり、農薬で病害虫を防除する理由も良く分かりました。

米の有機栽培は、使える手段が有機的な処方(効果の予測が経験による)や手作業だけとなるので、より難易度が高くなります。
(収量目標をずっと下げて、無肥料栽培とすれば病害虫も減る可能性がありますが、収量も減っていきます)
来年にむけて、勉強することがたくさん出て来ました。

現在、水田は水を落として、コンバインが入れるように乾かしています。
収穫は予定通り行えるように進めています。

お米の予約につきまして、
現在までに200kgほどのご予約をいただいています。

お客様にお届けしてよい品質は確保できると思いますが、
もし状況に変化がありましたらお知らせ致します。

また、ご予約は本日で締めさせて頂き、
収量が定まってから販売を再開致します。

とりいそぎ、ご報告申しあげます。