【農業日記】猪突妄信(その1)~効果的なイノシシ対策は~


恐れていたことが起こってしまいました。

大切に大切に手をかけて育て、収穫まであと一歩のところまできた栗カボチャ。
3日連続のイノシシの波状攻撃により、およそ7割が被害に。


せっかく敷いた座布団も蹴散らされ・・・。


手塩にかけたカボチャ畑が無残な姿になってしまいました。

踏み荒らされて日が当たるようになってしまった、かろうじて無事だった3割のカボチャが日焼けしないように段ボールや新聞紙で覆う作業をしています。

このような山の中なので野生動物たちと人間の生活圏の境界が重なっています、


力づくで住み分けの手立てをするしかありません。

1日目の侵入された所は、すぐにフェンスを修復して電気柵を設置。

2日目は別の場所から侵入され、そこにも電気柵を設置。

3日目の侵入場所は電気柵を張れない場所なので、押し破られたフェンスを丸太で強化。

ワイヤーメッシュのフェンスは人の力では破れないのですが、イノシシが本気になれば容易に押し曲げて突破することができます。その対策として有効なのが「丸太」での補強。こうすればイノシシの力をもってしてもフェンスを破ることは出来なくなります。
しかし長い距離のフェンス全周を強化することは量的に困難。

それで、畑の周囲に巡らせたフェンスでは防ぎきれないことを前提に、カボチャの部分だけを電気柵で防御。


電気ショックに懲りたのか、これらの対策の後3日間、イノシシの新たな侵入は見られません。とりあえず大きな困難は解消できたようです。

(隣の畑の持ち主の方から「あんたんところが電気柵をはったから、うちの所にはいってきた(注:「私のせいで」という意味ではない)」との話がありました)

経験的に最も効果の高いイノシシ対策は電気柵で、これを設置した場所にはイノシシは来なくなります。
過去のブログ

中山間地の農業で、大きな大きな問題が「獣害」。
効果の高い電気柵も、1セット7万円ほどかかりますし、メンテナンスも必要です。

中山間地で耕作放棄地が増える一因に、この獣害問題があります。
対策に費用をかけてまで耕作する意義を見出せない。

のどかな田舎は野生動物との戦場でもあるのです。