【農業日記】サツマイモの水やり


サツマイモ定植3部作の完結編です。
カラカラに乾いた土への定植となり、かつ、これから数日雨が期待できないので、水やりをすることにしました。

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それぞれの苗に植穴から水を注いで、おおよそいいかなというぐらいあげたら、結果として全220株に約150リットル。(1株当たり700cc程)。

果たして多いか少ないか。

いつもこんな風に「このくらいかなあ」というすごくアバウトな仕事をしています。

はっきり言って「あてずっぽう」です。

農業ではしばしば「経験と勘」「野菜の声を聞け」と言われます。
野菜を見て、土を見て、天候の推移を見て、自分が感じたことが果たして正しいのか、単なる思い込みなのか・・・。

さて、土壌水分の尺度にpF値(ピーエフ値)というのがあります。pF値は土壌から水を吸い上げるのに必要な力です。
だから「pF値低い→土壌水多い、pF値高い→土壌水分少ない」
一般の植物がストレスを持たない適正範囲は、pF1.7~2.3。

↓こんな器械で測ります
テンションメーター(pF値計)

で、サツマイモが良く育つためには、水分はどうだったらいいのか?

下記研究によると、植え付け後は水を多目にし、次第に乾燥気味に育てると品質の良いイモが採れるとのこと。

砂地畑における土壌水分の推移がサツマイモの収量および品質に及ぼす影響」徳島農研報 No.3 13~19 2006

サツマイモの生育ステージ毎における土壌水分の推移が、収量および品質に及ぼす影響を明らかにした。
サツマイモを高品質栽培す るための土壌水分管理指針を策定した。
・サツマイモ挿苗~40日目頃の生育初期は畦内をpF1.5~ 1.8、
・挿苗後41~80日目頃の生育中期はpF1.8~2.0、
・挿苗後81~120日目頃の生育後期はpF2.0~2.5程度
を土壌水分管理の目安とし、生育ステージが進むに従って徐々に土壌が乾燥気味に推移するように管理する。

「サツマイモに水はいらない」と言われるのも、6月初めごろに定植すると、生育初期がちょうど梅雨時期に当たり、梅雨明け後になる生育中期・後期は土が乾燥していくという自然のサイクルが、サツマイモの要求水分にちょうど合っているからでしょう。

梅雨入り前までは天候に応じた適度な灌水で、大豊作を目指そうかな。