【農業日記】備忘録「すくなかぼちゃの栽培方法」


今日、お米のコンバイン収穫でお世話になったFさんから、面白いカボチャを貰いました。

宿儺すくなかぼちゃ

見かけによらず、西洋カボチャのようにホクホクと甘いカボチャだそうです。
(後日食味レポートします)

種を採って、来年栽培しようと思います。
(食べて美味しかったら)

さて、カボチャやキュウリなど、つるが伸びるウリ科の野菜は、ツルや脇芽を適切に摘心、摘果、脇芽取りをすることで、実の付き方をコントロールして美味しい果実を生らすことが出来ます。

この変わったカボチャ、やはりそれにあった栽培方法があるようで。毎日新聞に掲載されていた記事を、備忘録として貼り付けておきます。

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飛騨地域の特産野菜、高収量栽培法を確立
「摘芯」で1.6倍の収穫可能 /岐阜

毎日新聞

「宿儺かぼちゃ」の高収量栽培について説明する県中山間農業研究所の水野文敬研究員=県庁で

県中山間農業研究所(飛騨市古川町)が、飛騨地域の特産野菜「宿儺(すくな)かぼちゃ」の高収量栽培方法を確立した。ツル先を摘み取る「摘芯栽培」によ り、実だけを摘む従来方法に比べて1・6倍の収穫が可能という。同研究所は「効果を現地実証し、この栽培を普及させたい」と話す。

宿儺かぼちゃは高山市丹生川町で古くから栽培されてきた西洋カボチャの一種。大きさは40センチ前後、重さは2〜3キロ。ヘチマのような形をしているが、食べると「クリのようなホクホク、しっとりした味」が特徴だという。

高山、飛騨両市の生産者170人ほどが栽培し、昨年の出荷量は156・6トン。1キロ当たり270〜300円と通常の国産カボチャ(同100〜150 円)に比べ高く、市場ニーズも高いという。ただ山間地ゆえに栽培できるほ場が限られ、栽培面積や生産量は「頭打ち」で生産性の向上が課題となっている。

地元生産者で構成する研究会からの要請を受け、県中山間農業研究所が2011年、研究に着手。栽培の省スペース化や方法、収穫時期などについて検証を重ねた。孫ヅルの繁茂で株ごとの管理が難しく、無駄な葉で畑が覆われる従来栽培を踏まえ、改善を図った。

その結果、畑10アール当たり約170株の苗を植え、子ヅル5本に整枝(せいし)して1株当たり果実三つ、果実の先に8〜10枚の葉を残す位置で摘芯す ることが「生産性に優れ、味も良好」につながることを突き止めた。雌花の開花から約70日後に果実を収穫するのが良いことも分かったという。

摘芯栽培を行うと、従来方法に比べ果実の重さや1株当たりの収量が増加し、植栽密度も高くなった。販売できる収量も10アール当たり997・2キロで従 来(615・3キロ)比1・62倍。ツルの摘み取りなど手間はやや増えるが、農業所得は時給換算で従来比約2倍との試算も出ている。

輸入野菜に対抗できる「オンリーワンカボチャ」を目指し、研究を進めてきた県中山間農業研究所の水野文敬研究員は「今後は果肉の機能性成分に着目した研究を進めたい」と話している。【岡正勝】