[みんな楽しくHappy♡がいい♪]高濃度汚染水「海に放水」について(小出裕章)


転載元より編集)みんな楽しくHappy♡がいい♪

小出裕章ジャーナル :福島第一原発増え続ける高濃度汚染水を東京電力が検討「海に放水」について

放送開始日 2013年2月16日(土)~

パーソナリティ 石井彰
ゲスト 吉岡忍さん ノンフィクション作家

石井:
今日はノンフィクション作家の吉岡忍さんと一緒にお話を伺います。
東京電力が福島第一原発の高濃度汚染水を処理をした大量の水を海に放出する事を検討し始めたという大きなニュースが最近ありました。
先ずこの事について小出さんはどのように考えていらっしゃいますか?

小出:
実際問題としてはせざるを得ないと思います。
どんどん今敷地の中に汚染した水が増えてきてしまっていて、何時までも持ちこたえられる道理がありません。
いつの時点かで何がしかの方策をとって、海に捨てる以外にありません
漁民からみればとんでもない事だと思われるでしょうけれども、大変な事故が進行中なので「どうにもならない」と私は思います。

石井:
小出さんにお聞きしたいのは、高濃度の汚染水から放射能を、完全にとは言いませんが、ある程度でも除去する事は可能なんでしょうか?

小出:
可能です。汚染水の中から放射能を取り分けるという事は、やる気になれば“できる”のです。ただし猛烈な汚染水ですので、作業をするために多数の労働者がまた被ばくをするだろうと思います。

石井:
で、そういった大変なリスクがありながらも、現実に「これ以上保管が出来ない」という状況なんでしょうか?
それとも、どこか別の場所で保管をすることは可能なんでしょうか?

小出:
私は事故が起きた直後から、巨大タンカーを福島の海に連れて行ってタンカーの中に汚染水を移して、「それを柏崎刈羽原子力発電所廃液処理装置にもっていって処理をする」という案を提案していたのですが、今までもう、ほとんど2年近く経ちましたが、国も東京電力もそれをやろうとせずに、とにかく福島第一原子力発電所の敷地の中にタンクをつくって、そこで受けるという事をやってきたのです。
それをやる限りはいずれにしても敷地は限りがありますので、いつの時点かで必ず破たんします。
それでもうかなり満杯になっていますので、遠からず別の事を考えるしかなくなると思います。

吉岡:
結局それをいま東京電力が海すという可能性を探っているというところだと思うんですけれど、私、実は2~3日前まで、宮城県の牡鹿半島の方に行っていまして、漁師さん達といろんな話をしてました。
ぼちぼち漁業は少しずつ復興してきているんですが「福島から流れてくる水」を一番心配しているんですよ。
今漁師さん達は大きな声でそれがいえないんですよ。
何故か?と言うと「宮城県もか」というふうに言われるからですよ。
漁師さん達も言えない、漁協も言えない。県も言えない。
っていうか、誰も反対をしない。
しかし一番心配をしている彼らという、こういう構図があるんですよ、
どうすればいいんですか?これ。

小出:
私が言うのは本当に申し訳ないけれども、どうしようもないのです。
もう、人類が経験した事がないひどい事故というのが、今現在進行中なのです。
相手は放射能な訳で、人間がどんな風に手を加えても消すことができませんので、何とか漏れを防ぐという事は唯一出来る事なのですけれども、次々と水を入れ続けるしかない状況では、それがまたあふれてきてしまう。
いつかやはりどこかに捨てるしかないというところに、追い込まれてしまっている訳です。